語り手:池田桃子さん
聞き手:朝長真吾
ももこさんは、セルフストーリーチャート(SSC)のグループセッションに参加する前、「精神状態はかなりよかった」と語る。仕事も人間関係も順調で、特に大きな不満や葛藤を抱えていなかった。
彼女がSSCに飛び込んだ動機は、自身の人生の「軸」を見直したいという課題感と、「懐疑心を含んだ興味」だった。「なぜ、個人的でエモーショナルなものが、経営や仕事に影響するのか?」この疑問が、彼女を過去の自分と向き合わせ、結果的に「以前よりももっと自由な自分」を発見するきっかけとなった。
セッション前 満たされた人生に潜む「もっと自由」の可能性
朝長: セッションを始める前、どんな精神状態でしたか?
ももこ: 精神状態は「めちゃくちゃよかった」です(笑)。資料にあったような不満や葛藤には当てはまらないと思っていました。周りの物差しで選択している感覚もなく、自分の意思で人生を選択していましたし、人間関係も恵まれていて、会社を設立する直前でワクワクしていました。ネガティブな感覚は全くなかったですね。
朝長: では、そんな中でセルフストーリーチャートを受講しようと思ったのはなぜでしょう?
ももこ: 大きく2つあります。一つは、以前に自己分析(ストレングスファインダーなど)をやっていた時期があり、5年ほど経った今、再び自分の過去を振り返ってみようと思ったこと。もう一つが、YourVerseがこれを会社にも提供していることへの興味です。
朝長: その興味とは?
ももこ: 個人的でエモーショナルなものが、経営や仕事にどう影響するのか、という点に一番興味がありました。むしろ、「懐疑的」に「本当に?」と思って、それを知りたかったですね。

懐疑的な視点から体験へ 認知の「上書き」と変化
朝長: その懐疑的なメンタリティでセッションを受け始めた後、変化はありましたか?
ももこ: 変化はありましたが、悪い状態から良い状態へ寄っていった、という単純なものではありません。特にパターンの解消などは効果を感じるのですが、「なんでなんだろう?」という疑問は残っています。
朝長: その「なんでだろう」は、論理的な納得を求めているということでしょうか?
ももこ: はい。元々、感覚や感情を軸に生きてきた人生だと思ってるんですが、仕事をするにあたって、かなり論理的に寄せてきたんです。その人生の中で、急に説明がつきづらいものに放り込まれた感覚でした。セッション中は「ああ、そうなんだ」と一旦受け入れていましたが、今でもそれを自分の言葉で説明できるようになりたい、と思っています。
朝長: その「説明できない」感覚は、ご自身の変化を認識する妨げにはなっていますか?
ももこ: そうですね。誰かに「今日はなんの集まりなの?」と聞かれても、「いや、ちょっと勉強会で…」となってしまい、自分の納得できる言葉で表せないのが悔しいです。ただ、そのおかげで、言葉にならない部分というのも受け入れられる範囲が広くなりました。
セッションを通じた気づき 謙虚に「無知」を認めるインパクト
朝長: セッションの中で、特に気づきやインパクトのあった瞬間はありますか?
ももこ: 最初のセッションで、講師が「今日の朝、どうやって来ましたか?」「その当時の自分を、今、見に行ってください」と言われた瞬間です。
朝長: その時の感情は?
ももこ: 「何を言ってるんだ?」と(笑)。と同時に、「あ、これできるぞ」って示したい気持ちがありました。自分は「不思議なことも見えてるぞ」「みんなが分からないことも自分は分かっているんだぞ」というプライドのようなものがあったんです。
朝長: それが覆されたんですね。
ももこ: はい。自分の頭の上にカメラがあるような感じで、上から自分を見ていたつもりが、講師からは「もっと上だ」と言われた。自分が「できる」と思っていたことが「できていない」と思わされた瞬間は、大きなインパクトでした。
パターンの解消 「苦手」の感覚を忘れる
朝長: ストーリーやパターンといったセオリーの中で、特に印象に残っているものはありますか?
ももこ: パターンの解消です。私は元々、人間関係を「初対面は得意だが、長く繋がりを保つのは下手だ」と思っていました。これは一種の自己評価であり、私を形作るアイデンティティの一部だと長年捉えていたんです。だからこそ、解消できるものだとは考えていませんでした。
朝長: それがどう変わったのでしょうか?
ももこ: パターンの解消のワークでは、トラウマや制約の根源となっている過去の自分(私の場合、人間関係の苦手意識が生まれた小学校の自分)に会いに行くという体験をしました。そのワークを通して、当時の感情を理解し、現在の自分が過去の自分を縛る必要がないと認識したんです。
そのワークをやってみた後、驚いたことに、自分にそんなパターンがあったことをすっかり忘れてしまったんですよ。
朝長: パターンがあったこと自体を忘れた。それは、どれほど劇的な変化だったのでしょうか?
ももこ: そうです。朝長さんに指摘されるまで、頭の中からその「苦手意識」が消えていたんです。今は、それを思い出しても自分ごとに感じない。「そんなことに悩んでたんだ、信じられない」という感覚です。長年自分を縛っていたものが、こんなにもあっさり手放せるなんて、本当に驚くべき変化でした。
朝長: その他に、サイクルなどの気づきは?
ももこ: サイクルという考え方は盲点でした。私は、達成したけど次につなげられなかったという経験を「失敗」や「停滞」として捉えがちでした。でも、その達成の瞬間にすでに次の種(成長や課題)が含まれている、という見方は発見でしたね。物事を長期的な流れで捉えられるようになり、一時の成果に一喜一憂しなくなりました。
セッション後の変化 「今」を生きる自由と収穫
朝長: 日常生活やキャリアで何か変化はありましたか?
ももこ: ストーリーが変わっていく中で、自分が「こういう人間だ」と生きてきたアイデンティティの認識の仕方が変わったと感じています。よく「ノスタルジーに襲われる」ということを話していた気がしますが(笑)、以前は「過去に囚われて生きる」ような側面がありました。今は「めちゃくちゃ今を生きている」という感覚です。過去を遡るメソッドでありながら、「今を見ている」という感覚です。
朝長: 具体的な行動の変化はありましたか?
ももこ: ホームポジションの感覚を掴んでから、日常でも「今やってみよう」というヒントが得られるようになりました。
また、人間関係については顕著です。ずっと関係性に悩んでいた人と対話する時に、これまでと違う第三者的な立ち位置で振る舞えるようになりました。適切な温かさと距離感を取れるようになったというか…ホームポジションを意識して相手のストーリーを想起することで、関係性が良くなったんです。
朝長: それは「特定の誰かとの関係性」において、客観的な視点を持てるようになったということですね。
ももこ: そうですね。そして、以前は「自分は自由に生きていた」気がしていましたが、今は「あれ、もっと自由なのかも」という感覚ができています。今、人生の「進化のターン」が来ていると感じていて、これは辛さの後に必ず明るいことが待っているというストーリーを、知識ではなく体感として理解できたからです。
セッションの本質 知的好奇心を持つ人へ
朝長: どんな人にセルフストーリーチャートをお勧めしたいですか?
ももこ: ペイン(痛み)がある人が受けるのが良いものだとは思いつつ、私はあえて「知的好奇心がそもそもあって、今自分の人生がうまくいっていて、特に文句もない」と思っている人にお勧めしたいです。
朝長: それはなぜでしょう?
ももこ: 普段自分が生活している文化圏と全く違う文化圏なので、ある意味「海外に行ったかのような体験」を毎回しているからです。違う言語を取り入れながら、自分の人生について話していくことは、非常に豊かな時間です。
朝長: 最後に、描いている収穫の情景を教えてください。
ももこ: 自分が立ち上げた会社が「いい感じの会社になっているだろうな」という未来が見えています。何人かの仲間と、南向きの明るい部屋の中でわーっと喋っている情景です。多分、これはわたしが自然と目指している方向性なんだなと感じています。

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セルフストーリーチャートとは、自分という人間を他者でもなく世にある知識や情報でもなく、「自分自身で確かめ続ける」ためのメソッド&ツールです。
ももこさんのように、自身の人生の可能性をさらに広げたい、無意識のパターンを解消したいと思っていただいた方には、ぜひセルフストーリーチャートを体験・体感いただきたいです。少しでも興味のある方、詳細を知りたい方は、ぜひYourVerseへご連絡ください。
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